経歴書管理をExcelで始めるSES企業は少なくありません。しかし、社員数や案件数が増えるにつれて、当初は便利だったExcel運用が、更新漏れやファイルの散在といった課題を生み出すようになります。どこで限界が来るのか、順番に整理します。
1. Excel管理が最初は便利に感じる理由
Excelは特別なシステムを導入しなくてもすぐに使い始められ、フォーマットも自由に作れます。少人数のうちは、担当者がファイルを直接編集し、必要なときにメールで送るだけで運用が回ります。導入コストがかからない点も、多くのSES企業がExcelを選ぶ理由です。
ただし、この手軽さは「管理する情報が少ないうち」だけ成り立つものです。社員数や案件数が増えると、同じやり方では追いつかなくなっていきます。
2. 社員・案件が増えると起きる問題
社員数が増えると、経歴書ファイルの数も比例して増えていきます。担当者ごとに保存場所やファイル名のルールが微妙に違ったり、フォルダ構成が複雑になったりすることで、必要な経歴書を探すだけで時間がかかるようになります。
- 「最新版」がどれかわからなくなる
- 担当者ごとにファイルの管理方法がバラバラ
- 過去のバージョンと最新版が混在する
- 誰が最後に更新したのか記録が残らない
これらは一つひとつは小さな手間に見えますが、積み重なると営業活動全体のスピードを落とす原因になります。
3. 「二重入力」が更新漏れとミスを生む
Excelでの経歴書管理では、社員の稼働状況やスキル情報を別のシートや別のツールにも入力する「二重入力」が発生しがちです。経歴書、稼働管理表、スキルシートがそれぞれ別ファイルになっていると、どこかを更新してもほかに反映されず、情報がずれていきます。
情報の入力先が複数に分かれるほど、「どれが正しい情報か」を判断するコストが増えていきます。
結果として、古い情報のまま取引先へ経歴書を提出してしまったり、実際には稼働できない社員を提案してしまったりするリスクが高まります。
4. アクセス管理・情報漏洩のリスク
Excelファイルはメールやチャットで簡単に送受信できる反面、誰がどのファイルを持っているのかを正確に把握しづらいという問題があります。退職した社員のPCにファイルが残ったままになっていたり、意図せず社外の人にファイルが転送されてしまったりするケースも起こり得ます。
経歴書には個人のスキルや経歴といった機微な情報が含まれるため、閲覧できる範囲をコントロールできる仕組みがないこと自体が、セキュリティ上のリスクになります。
5. Excelから移行する際に見るべきポイント
Excel管理から移行を検討する際は、単に「システム化する」だけでなく、日々の運用が今より楽になるかどうかを基準に考えることが大切です。
- 経歴書の最新版を自動的に一元管理できるか
- 誰がいつ更新したかが記録として残るか
- 閲覧できる範囲を社員ごとに制限できるか
- これまでのExcel・PDFの資産を移行しやすいか
これらを満たす仕組みに切り替えることで、「探す・確認する・二重に入力する」という作業から解放され、営業や採用など本来注力すべき業務に時間を使えるようになります。
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